SE(ひゅー、どろどろどろ…)
カイナ:…それは、とある生あたたかい夜のことでした…
私はいつものようにパソコンに向かい、ネットサーフィンを
楽しんでいました…ふとしたことでテキスト書類をひらき、
辞書で調べものをするためインターネット画面に戻ろうとした瞬間。
画面が凍り付きました…!
しかし、こういったフリーズは結構あることなので、
いつものことだなと思ってリセットボタンを押したとき…
その悪夢は、始まってしまったのです…

「ほんとうにあった怖い話」

SE(ぱちりと電気をつける音)
χ:…あのさー。…ようやく更新したと思ったらなにやってるわけ?
カイナ:(顎に当てていた懐中電灯をはずして)
あ、ちょっと演出かえてみようかって。
お久しぶりですー、カイナです。
χ:すっかり悪びれなくなったね…。
カイナ:まあまあ。このあとも聞いてくれればわかると思うんだけど、
いろいろ大変だったんよー。
χ:…なんとなくわかるけどね。パソコン、壊れたんでしょう?
カイナ:あたりー。せっかくだからその顛末を書いてみようかと思ってね。
悪戦苦闘、四苦八苦の記録をごらんくださいー。

「パソコン故障奮闘記」

カイナ:まあ、最初はさあ。よくあるフリーズだと思ってたのよ。
χ:…。よくある、って…フリーズしてる段階でやばいんじゃないの?
カイナ:だって、2000年に買ったiMacなんだもん。
それまでリセットボタンで強制再起動かけてればなんとかなってたし。
マックでフリーズってあんまり珍しくないしねえ。
χ:うわあ、雑ー…(呆)
カイナ:そんでさ、リセットボタン、押したわけ。したらもう、
うんともすんともいわなくてさ。
χ:え?その前までふつうに動いてたんだよね?立ち上がりもしないの?
カイナ:ん。電源ボタンはつくんだけど、どうも中で機械が回り出す音がしないんよ。
モニターはつかないし、もちろんマック特有のあの起動音もしない。
CD起動を試みても駄目、動き出す前に止まってしまう。
χ:…わー。やばいよそれ。冷静に言ってるけど、パニックだったでしょう?
カイナ:うん。頭かかえたよ。しばらく猿のように起動を試み続けたけど、
何回やってもだめでねえ。
しまいにゃバシバシ叩くしまつ(苦笑)
χ:古いテレビじゃないんだから…まあ、でもそれって最終手段なのかもねえ。
カイナ:やけっぱちでとる手段だよね(笑)
結局ネットで調べようにもうちにパソコンそれ1台しかないからさ、
しょうがなくその日は放置して寝たわけ。

「徹底究明!」

χ:で?次の日?
カイナ:外でネットにアクセスしてね、いろいろあさってみたら
私と同じ症状の書き込みがあって。
電源ボタンは点灯してるか(してる)
→耳をくっつけてファンのまわる音がするか(した。)
→機械の動き出す音はするか(しない)=
電源とハードディスクは生きているがロジックボードが壊れている、
ということが判明。
χ:??ハードディスクは聞いたことあるけど…ロジックボードってなに?
カイナ:別名マザーボード。パソコンの基盤のことです。
てか私もそれまで知らんかったけどね、そのパーツ(笑)
χ:そっか、じゃあそれをあたらしいのに交換すればいいんじゃあ?
カイナ:ところがそうはいかなかったんだなあー…

「そんな時代もあったねと」

カイナ:何せ古いパソコンだったのが命取りなんよ。
もうその交換部品を、正規で入手できるルートがなかったんだな。
χ:ええ?6年でー?
カイナ:パソコンの世界では6年って長いしね。
まああと発売元さんが古いユーザーのサポートを打ち切って
しまっているので?サポートしてほしければさっさと新しいのを
買えゴルァと暗におっしゃっていらっしゃるようなので?
ほほほほほ。
さすが大企業様はおっしゃることがちがいますですわねえ?(黒)
χ:…。あの。ちょっとやめてくれない、それ。わりと本気で恐いよ?

「バックアップは基本です。」

カイナ:…はあ。まあいいのよ、それは。あんまよくないけど
いいのよ。よくないのはデータのことなの。
χ:データ?
カイナ:…いままで書きためたほとんどの創作の種たちがね?
ぜんぶパソコンのなか入ったままでね?
なんとバックアップもされてなかったんだなあ?
χ:…あのさ。それって馬鹿っていわない?基本でしょソレー!?
カイナ:ええ、ええ、なんとでもいってちょーだいな。
これに関しては反論しよーもございませんよ。たしかに馬鹿でしたとも。
だけどねえ。忘れるというか、バックアップするのがどんどん頻度が
おちてゆくものなのよね、これが…
痛いめにあった直後は必死でやるのにね。まさか大丈夫って思っちゃうんだよ。
気のゆるみってこわいよね…(しょぼん)
χ:あー、…まあ、そういうこともあるか。まあまあ、ちょっと言い過ぎたよ。
今度からは気をつけようねえ。(肩を叩く)
カイナ:うん。でも、それじゃすまないんだよね、データをなくしたら…
創作がほんと止まってしまうから。真っ青でしたよ…

「iMacちゃん、電車に乗る」

カイナ:そんなこんなで、ネット情報でくだした自己診断の確認と、
もし生きてるならハードディスクを取り出すって目的のために、
修理屋に持ち込むことになったんだけど。
χ:うんうん。
カイナ:近場にマック取り扱う修理屋がなくてさあ。田舎だから。
電車で行くしかなかったんだよねこれが。
χ:…え?で、電車って…まさかあのごろんと丸くてそこそこ大きいiMacを
電車にのせたわけ!?
カイナ:うん。
χ:うっわー…。目立ったでしょ。
カイナ:うん。恥ずかしかった。台車にくくりつけて行ったんだけどさ。
音ががらごろうるさいし。台車引っ張るにしても相当重いし。汗だくになりながら。
χ:…おつかれさま…(肩を叩く)
カイナ:バリアフリーになってるところが心底ありがたかったね。
エレベータとスロープとか利用しまくって。
あと、道がすこし狭いだけでも通れるか恐怖なのよ。車椅子のひとの気持ちが
ちょっとだけ分かった…かも。

「かみさまほとけさま」

カイナ:で、修理屋にたどりつき。一応いろいろ起動を試したんだけどね、
やっぱりだめで。
故障原因と状態は自己診断どおりで、もうこの機体はあきらめるしかないね…
ということになりまして。
χ:で、いちばん肝心な。
カイナ:そう、ハードディスク!!「大丈夫だと思いますけどねー」と言いながら
係のひとが取り出して、ノートマックにつないでくれて、
さあ、のるかそるか。たのむから生きててくれえーって。
χ:お祈り状態?
カイナ:うん。んで、パッとアイコンが出まして。
χ:おお!
カイナ:…中身、すべて無事でした!!
χ:おおおーっ!やったじゃん!!
カイナ:もう嬉し泣きでしたよ。腰砕けそうに安心したよ~。

「お持ち帰り~☆」

カイナ:んで、救出ハードディスクをケースに入れてもらって、
外付けとして利用できることになりました。
χ:あ、そうなんだ?それってこれからも使えるってことだよね。お得じゃない。
カイナ:そうそう。でもねえ、もう一個お持ち帰りのものが。
χ:え?
カイナ:いまさあ、お店でパソコン捨ててもらうのってできないんだよねえ。
χ:…。また汗だくになりながらがらごろ引いて、電車で持って帰るの?
カイナ:あい。
χ:…。…おつかれさま…(肩を叩く)

「そして新機体」

カイナ:さてその後、新しいパソコンをさがすのにも四苦八苦
したんですが…まあ、この話の詳細はいいか。
結果としてかなりハイスペックのものが手に入りました。
買う時手がぷるぷるするくらいの値段でしたが!!
まあ、モノの割には安かったんだけどねー。
χ:画面もでっかくなったしねえ。絵描くにはいい環境なんじゃない?
だからさあ、ちゃーんと使おうね?(にっこり)更新さぼってないで♪
カイナ:ふぬぐうっ!?(さっきまで優しかったんで油断してた)
は、はいぃ…この機体はだいじに使っていこうと思いますー。
みなさんもパソコン故障にはお気を付けて…
χ:バックアップはほんとに大事ですからねー。で、君、今ちゃんとしてるの?
カイナ:…。で、では今日はこのへんで!!さよーならー!!(ダッシュ)
χ:あー!こら待てー!(ダッシュ)