手放す日

総数不明、総質量アンノウン、いつか底が抜けるかと、たぶん建築基準法荷重オーバー。
どうしてもって自転車走らせたり紹介されたり街で偶然とか、
出会いはいろいろ、でも袖振り合うも多生の縁。
毎年毎月毎日だって増えていくのに、ちっとも捨てられないのはなぜかって、ねえ。
ずっと思ってたんだけどね。
一冊一冊に目を通し、サヨナラ、別れを告げるには、しっかり時間と決意が必要。
懐かしいけれどなごり惜しいけれど、
ひとつひとつをひも解いて大事に記憶にとどめたいけれど、
思い出を語るために向かい合ってきたんじゃないから、
すがるために得てきた経験、流した涙じゃないから。
君が血肉に意識にとけて鼓動とともに今日をまた巡るなら、
僕らはこれからだってずっと一緒と、言い聞かせては、手放す日。